たとえばなし

偶像と結果論

冬の帝国劇場でジャニーさんと会った話 ~ ABC座 ジャニーズ伝説によせて

「歌と踊りの練習、頑張りなさいね」

この台詞はとつかくんから出たものなのか、とつかくんの記憶のジャニーさんから出たものなのか、どっちだったんだろう。

どちらにしても、きっといろんなことの答え合わせだなと思った。

 

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というわけで、今年も昨年に引き続きみんな大好き帝国劇場にて、ABC座 10th ANNIVERSARY ジャニーズ伝説 2022 at IMPERIAL THEATREに行ってきました。

昨年に引き続きと言いつつ、ジャニ伝の感想は書いたことがなかったので今年こそは書いてみようと思います。

 

それぞれの「ジャニーさん」

ジャニーさんがいなくなってからのジャニ伝は、それ以前に上演していた公演とは変わり、ひとつ意味が乗っかってしまったんじゃないかなと思っています。とはいえ私は2018年以前のジャニ伝を見ていないので予想でしかないのですが。


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これは去年のジャニ伝。

少なくとも私は去年帝劇でジャニ伝を見たときに、観客も演者もそれぞれの中にいるジャニーさんに会える時間なんだなと思った。とつかくんを媒介にしてジャニーさんと対話しているような感覚になる、そんな舞台なんじゃないかなと。

自担とジャニーさんの対話を疑似的にでも見られることは貴重だなと思うし、とつかくんのファンとしては彼の中の「ジャニーさん」をあの濃度で見せてもらえることも贅沢だなと思います。

「できるできないじゃなくて、やっちゃえばいいんだよ」

そういうきっとずっと本人たちが言われ続けてきたであろう言葉が台詞になっているのかなと思うと、演者たちの中で「ジャニーさん像」の共通認識がきちんと取れているからこそ、とつかくんがジャニーさんらしいジャニーさんになっているんじゃないかなと思いました。

メリーさんを暗喩しているシーンも追加されたりとエモ売りと言われるような作りをしているところもあるけれど、そういうところもまた「ジャニーズらしさ」だよなあ、とか。

 

ジャニーズ舞台としてのジャニーズ伝説

帝国劇場でのジャニーズ伝説の雑感としては、日生劇場時代よりもショーナイズドされているなという印象。人を選ぶ舞台かなとも思いつつ、私は結構好きです。そして今年それに加えて感じたのは、「Jr.のための舞台」になってきているなということでした。

かつてジャニーズJr.の登竜門と呼ばれていた舞台は、少年隊の「PLAY ZONE」でした。色んなジャニーズタレントの口から、ジャニーさんに言われて観に行ったと話されるプレゾン。それと同じようにジャニーさんがたくさんのちびっこJr.を連れてジャニ伝を観にきてくれたのがうれしかったと、メンバーもいつか話していました。

でもそういう観る教材というよりも、実地で叩き上げをするためというか、偉そうになってしまうかもしれないけれどJr.を育てるための場所になってきているような感じがしました。それこそ今年は公演ポスターのビジュアルも全員の顔がほぼ同じ大きさに構成されていて、年始に上演されていた"全員主演"と銘打たれた「JOHNNYS' ISLAND」を彷彿とさせました。

本編もそれぞれ見せ場がしっかりあるし、第二幕のジャニーズメドレーでもソロパートがある子がいたり、各ユニットのオリジナル曲を披露していたり。SpeciaLの ♪ センセーションが流れたときにはひっくり返るかと思いました。SpeciaLちゃんは俺が守る!の気持ちで全力で手拍子した。このアカウントは和田優希くんを応援しています。


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このMVのすぺしゃるちゃんたちあまりにもばぶだな……。

賛否あるけれど、REAL DXのイントロで掛け声があったのもその方が現役Jr.たちには馴染みがあるのかなぁなんてことも思いました。

そんなこともあってか、昨年からのJr.の成長もかなり顕著に見られたなと思います。本編でのダンスシーンががっつり増えていたり、ワシントンハイツのシーンのラップも去年よりもキレがあって、過去何度か感じていた共感性羞恥みたいなものは今回感じなかったな。劇中の英語のセリフの発音も綺麗になっていたり、そういう細かいところもブラッシュアップされていたように思います。

7 MEN 侍もより見せ場が増えていたように思います。菅田琳寧くんはダンスもやってサックスもやってギターも弾いてアクロもやって……彼は一体何ができないんですかね?

とりあえず全体的にJr.担がめちゃくちゃ楽しい舞台だと思う。下手したらえび担より楽しい。そういう意味は滝沢革命もJr.担が楽しい舞台だったので、歴史は繰り返すんだなあ。みんなえび座のことだけじゃなくて、えびのことも好きになってほしいですね。

 

個人的にうれしかった・楽しかったこと

これも去年から引き続きなのですが、とつかくんの立ち位置が「ジャニーさん」として確立したことでかなりわかりやすく見やすくなったなと思います。

また、どうしても初代ジャニーズを演じる4人の見せ場が多くなるのですが、一定とつかくんの出番も担保されるようになってとてもうれしいです。一番うれしかったのはWEST SIDE STORYのシーンでしっかり見せ場があったところ!ほんっとに…うらやましかったので…うれしかった……。あの尺だけでもバンダナつけてくる執念にも感服した。

第二幕の ♪ ロマンチックタイム は夢かな??と思いました。あまりにも恋。とつかくんの甘い歌声にもぴったりな選曲でした。あとうれしかったのは、なにわ男子ちゃんの ♪ The Answer !とつかくんの金田一出演をしっかり回収された感じがしてめちゃくちゃうれしかったです。「真実はいつも一つ」で変な声出るかと思った。耐えました。

あとこれも昨年に続きですが、背中に「Johnny’s」って書いてある衣装がめちゃくちゃ好きです。ジャニーズの看板を背負っているような感じがしてすごく好き。昨年の赤衣装も素敵でしたが、今年の白衣装もとってもよかったです。

昨年中島健人くんのオタクがジャニ伝で大車輪こと「5STAR」を見て「何…何……!?」と大混乱していたのですが、そういう何食わぬ顔でとんでもないパフォーマンスをして、ジャニーズを背負った肩で息をしていないようなA.B.C-Zさんが格好良くて大好きだなと思ったことをまた思い出しました。

あと矢花くんがギターを持ったとつかくんのお写真をwebに上げてくれたので、ちょろいオタクは好感度が爆上がりしました。需要と供給ピッタリです。ありがとうございます!!

 

まとめ

ジャニーズ伝説ってタイトルだけを見ると大仰で、宗教っぽいところもあったりして。でもジャニーズっていいなって思える舞台だなと改めて思います。

日生劇場で初めてABC座を見たときにはそんな題材をやることになるとも、ましてや通りの向こうの大きな帝国劇場に辿り着くことになるとも思っていませんでした。ジャニーさんにも帝劇でのジャニ伝を見てほしかったなと思いつつ、今年も冬の日比谷・有楽町に新しい思い出が増えたことがうれしいです。

やっっっと3年分の感想が書けたのですっきりしました。最近改めて書き残しておくことの大切さも再確認しているので、こんなことが続かないようブログに書けていない現場については今年はちゃんと総括しておきたい…ですね……。

 

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