たとえばなし

偶像と結果論

戸塚祥太くんという奇蹟の話

戸塚祥太くんは、私にとって奇蹟だ。

戸塚くんが辿ってきた道のあとかたが、頼もしくて愛おしい。アイドルで居続ける選択をし続けてくれている奇跡に、どれだけ感謝したらいいんだろう。

 

 

というわけで、A.B.C-Z 2021 But FanKey Tourに行ってきました。

今回のツアーは初日の名古屋とラストの東京2日間の計4公演に参加。意外な選曲ばかりで色んなところにこだわりを感じるツアーだったけれど、その中でもソロ曲でギターを背負いながらロングスカートを翻して歌い踊る戸塚くんの姿は、私の中の"アイドル 戸塚祥太"そのものでした。加えてやっと聞けた戸塚くんのピアノの音色は、生真面目で、誠実で。思っていた通りの音をしていました。

ファンが自分たちにとってのKeyなんだと言い続けてくれていたツアーの最終公演、ダブルアンコール。サプライズで披露された「火花アディクション」は、本当に全部が夢みたいで。また一つ、戸塚くんに夢を叶えてもらった瞬間でした。

担当のドラマ主題歌の、担当センター曲。どちらもずっとずっと夢見てきたものでした。アイドルのファンをしている限り、「センター」という王冠はきっと永遠の憧れで。自分の担当がセンター向きではないことを理解していてもなお、ステージの0番に恋焦がれてしまうことを許されたい。だって私の世界でいちばんのアイドルは、どうしたって戸塚くんしかいないから。

だからこそ、主演ドラマ主題歌を歌う戸塚くんの姿なんて、何度夢見たかわからない。それは王冠を持たない人が唯一玉座に座れる手段であって。でもそれと同時にどこかで叶うことのないものだとも思っていました。

いざ目の前に差し出された現実のそれは、好きになった頃みたいな髪型、変わらない真剣な表情で。一瞬過去の姿と重なったあと、アウトロをセンターで迎える今の戸塚くんを見て、気が付いたら自分でも驚くくらいボロボロ泣いていました。このオタクすぐ泣くな。でもそこから立て続けにデビュー曲を重ねてくるのは本当にずるい。

いつか夢見ていた形とは、少し違うかもしれない。望んでいた形のものではないかもしれない。でも、それでも。それでも、1mmも叶わないより全然いい。

戸塚くんは、自分たちを応援し続けてくれている人たちはカッコイイと事あるごとに口にします。でも、誰より格好良いのはずっとこの道を走り続けてくれている戸塚くん自身なのになっていつだって思う。戸塚くんというアイドルをすきでいられるのは、彼がアイドルであることを選択し続けてくれているからでしかないから。

 

戸塚祥太くんは、私にとって奇蹟だ。

少年隊がジャニーさんにとってのモナリザなら、私にとってのモナリザは戸塚くんだなって何度でも噛み締めてしまう。

戸塚くんという奇蹟を見つめ続けることができることに感謝して、次のステージを待ちます。客席と舞台という距離感が一番すきだし、心地いい。

華やかなステージで大喝采を浴びながら、真っ白なスポットライトを吸い込むようにきらきらと瞬く戸塚祥太くんの輝きが、どうか一秒でも長く煌めき続けますように。

デビュー5周年は他人事だったけれど、デビュー10周年は目撃者でいられることを楽しみにしています。