たとえばなし

偶像と結果論

その不器用な愛情でいい 繋ぎ止めるように抱きしめて 〜 ABC座星(スター)劇場2023 〜5 Stars Live Hours 〜によせて

私のなかで戸塚祥太くんが星を象ったのはいつだっただろう。

もう覚えてないけど、間違いなくA.B.C-Zが5 starsと呼ばれるよりも前の話。

私にとって星はそれなりに特別なもので、好きなもの全てを星に喩えているわけではない。それでも戸塚くんは、私のなかで明確に星のかたちをしている。白く輝く、青い星。

そんな自分のなかで星を象るアイドルが、星の名を冠してくれること。それを奇跡みたいに、運命みたいに思った日のことを、帝国劇場のステージでピンクの星に乗って歌う戸塚くんを見て思い出した。

それから、どうしてこの人にピンクという色が与えられたのかなんてことを初めて考えたりもした。答えは出なかったし、もう知ることもできなくなってしまったけれど。

そんなふうに、いろんなことを考える2週間だった。

 

というわけで、ABC座星(スター)劇場2023 〜5 Stars Live Hours 〜を見てきましたという話をします。

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というより今回は、2023年9月21日の話と9月23日の STAR LIGHT TOKYOの話から始めるべきかもしれない。文章を書くこと自体が久しぶりで無事に書き切れるのか甚だ疑問ですが、今しか書けないこともあると思うので頑張って書いていきたい。

あと一応先に謝っておくんですが、これを書いている人間はオンリー気味思考の捻くれたオタクなので、人によっては不快に感じるテキストが多く出てくると思います。特定の誰かに向けた批判もしないし誹謗中傷をする気もないけれど、5人を5人として心から好きな方には向かないとも思うので、閲覧注意でお願いします。

 

9月21日の話

2023年9月21日15:00。

前日にSTAR LIGHT TOKYOの座席が出たこともあって、ちょうど友人たちとステージ構成どうなってる!?とLINEしている時に届いたFCメール。

2日後に久しぶり、しかもメンバーの一人が復帰して初めての現場が控えている状態での知らせに、流石の私も「まって生きてる??」と河合くんのオタクを心配することしか出来ませんでした。

正直なところ河合くんがA.B.C-Zを辞めること自体に驚きはなくて、今なんだ!?とか河合くんが最初なんだ!?みたいな衝撃の方が個人的には大きかった気がする。

昔から私はえびが長く5人の形を保ち続けられるとはあまり思っていなかったから、塚田くんが復帰したことにも驚いたし、だからこそ塚田くんが復帰した今なんだ!?とも思いました。

えーそっかー?と思いつつ、とりあえず明後日の現場…地獄なのでは……?と思った私はそこそこ薄情だったかもしれない。実際2日後に地獄を見るわけだけども。

 

STAR LIGHT TOKYOの話

そもそも、急に外部フェスへの出演が決定した時からおかしいなと思うべきだったのかもしれないと今なら思います。対バン相手のラインナップを見た時真っ先に「普通ならトラジャあたりが出そうだな…?」までは思い至っていたので。

当日ギリギリに会場に到着して席につき、他のアーティストのパフォーマンスを見ているうちに感じたのは、なんとも言えない不安でした。

どのグループも若いしめちゃくちゃ踊る。ファンの熱量もすごいし、会場全体を巻き込むステージがいくつもあって。世間ではジャニーズに白い目が向けられている今、こんなアウェイな場所でどうするんだろう。めちゃくちゃ出番を引っ張っていただいてるけどもう一刻も早くこの状況から解放してほしい、とあの日の私は切に願っていました。まじで勝手に感じるプレッシャーがめちゃくちゃしんどくて一人で泣いてました。不審者すぎる。

実際に蓋を開けてしまえば、えびの出番の前には今まで聞いたこともないような大きなコールが起きていたし、一番の不安要素だったMCは一切なく。持ち時間いっぱいに歌って踊って颯爽と去っていくA.B.C-Zは、きっと外から見た“あの事務所のアイドル”そのものだったと思います。

いつもと変わらない姿を見ることが出来て安心したし、とつかくんの額を隠すバンダナも、いつもなら「外せーーーーッ!!顔を見せろーーーッ!!!!」と騒ぐところだけど()、まだ彼の中におじいちゃんの言葉が生きていることがうれしくもあり、胸が締め付けられるようでもありました。

けれど普段は的確にカメラを捉える戸塚くんが、その日は自分一人が抜かれるソロパートでもカメラを見ることはほぼなかったと記憶しています。終いには客席から顔を背け、足元のスピーカーやステージの奥に向かって歌っていたなあ、とも。

ここ数年の戸塚くんは、負の感情をあまり表に出すこともなくただ静かに笑うだけになったと思っていました。そんな彼があの日ああいう感情の発露を選んだことに対して、今となっては身勝手な理解とか納得もできるけどあの日の私はただただ悲しくて。側から見たら河合くんのオタクだと思われていたんじゃないかっていうくらい、めちゃくちゃに号泣しながらうちわを振っていました。自分でもびっくりするくらい泣いてた。

えびさんの出番が終わってからも全然収まらなくて、これはもう周りが迷惑だな!?!!?と思い失礼を承知で会場を出ました。あの時隣で心配そうな顔をしてくれた超特急オタクのお姉さん、本当にすみませんでした。

感情がぐちゃぐちゃすぎて友人に電話してわんわん泣いたし、終わった後えび担の友人と合流して結局カラオケでオールしたの今考えても意味わかんないな……?

ここから私は暗黒期に突入し、今度こそ担降りかもしれん!!!!と喚き始めるわけですがこれはもう持病なので割愛します。

 

えび座の話

やっとえび座の時系列にたどり着いた。オタクは話が長くてよくない。

河合くんの脱退(ここはあえて脱退と書いておく)発表後に開催が発表された今回のABC座。

昨年までの題材は絶対にできないことがわかっていたから、「星劇場」という初回の題目を差し出されたオタクは「これはもうリョウスケにA.B.C.結成までタイムスリップしてもらってA.B.C-Z伝説をやるしか〜!?」などと宣っていたけれど、全編ライブということで天下の帝国劇場でそんなことしてもいいんですか…?と震えながら幕が上がるのを待つ日々でした。

その間チケット取れる!?と騒ぎつつ、無事に初日と中日、前楽と千秋楽の希望公演4回観劇することが出来ました。今回お世話になった皆様本当に本当にありがとうございました……。

そんなこんなで迎えた12月7日からの2週間はあっという間で、でも色んなことを考えた2週間でした。


内容としては、全編通してA.B.C-Zが河合くんのために用意した晴れ舞台なんだろうなと感じるステージだったように思います。それから、伝統の継承も。

一幕でちびジュを交えた ♪ Secret Agent Man / Secret Agent と ♪ スシ食いねェ! /  シブがき隊 が始まった瞬間、正直血湧き肉踊ったもんね。これこれこれ〜〜!!!!!!になったし、ことひなが向かい合う ♪ RUN / Sexy Zone もちょっと頭おかしくなっちゃうかと思いました。

初日にこの曲やるんだ?と思った曲たちも、回を重ねるごとに歌詞を噛み砕いてああこういうことが言いたいのかななんて思ったりして。

個人的には、錦織さんがロールモデルだって何よりも雄弁に表してくれる戸塚くんのダンスがだいすきなので、本家の映像をバックに踊る ♪ Replicant,Resistance が本当に最高でした。グッと背中を逸らす綺麗なターンが本当に本当にだいすき。歌詞もなんだか今の心情にピッタリな気がして、いつかカバーしたいと言っていた「いつか」がきっと彼にとって「今」だったんだろうな、とか。

でも何より打ちのめされてしまったのは、やっぱりふみとつの ♪ 欲望のレイン / KinKi Kids でした。

欲望のレインって数々のシンメたちが歌い継いできた曲で、本人たちも何度も歌ってきた曲で。この二人で歌うのはもう最後なんだと思うと、流石に色々と感じ入るものがありました。

KinKiのメンカラだとわかってはいても、赤と青って元々河合くんと戸塚くんの概念メンカラだったよなあと思ってしまったらもうダメでしたね……。それに加えて千秋楽で二人が手を取り合ったときには、四半世紀の日々と脱退が決まってからの一年間で煮詰めた戸塚くんの河合くんへの愛がやっと届いたような気がしてしまって普通に泣きました。なにせこちらは担タレで思想の強いオタクなので……。

二幕で印象的だったのは、お馴染みのペンラ芸が披露された ♪ 花言葉

サビで紫に染まる会場を見て、演出としての愛情を感じました。そして21日の公演で、客席に向かってペンライトを振る河合くんを見つめ、その動きをなぞっていた戸塚くん。そんな彼のことを、私もまたじっと見つめていました。

自らの網膜に色とりどりの光に包まれる河合くんの姿を焼き付けていたあの眼差しを、きっと忘れることはないような気がします。

毎公演メンバー一人ずつの挨拶が聞くことが出来たのも、えびさんの現場では数年に一度しかないので貴重だったように思います。これはオタクの勝手な言い分だけど、本当にもっともっと色んなことを、もっともっと早く言葉にしてきてほしかったなと思わなくもない。でもそれをさせられなかったのもオタクの責任だよなあ、とか。

初日に「5人の最終回を見にきてくれてありがとう。俺最終回って好きなんだよね」と話していた戸塚くん。初めて泣いているところを目の当たりにした日は、その事実に驚いてこちらも泣いてしまいました。自担が悲しいことが悲しいんですけど……と客電が上がってからまた泣いちゃったのあまりに赤子すぎたな…己が……。

他の3人が先の話をする中、一人終わりの話しかしていなくて不安になったり、ステージで見える感情があまりに河合くんの形をしていて、他のメンバーが蔑ろになっていないかな…などと勝手に心配したりもしたけれど、千秋楽では「時計の針を、進めます。」と言ってくれたのでほんの少し希望が見えたような気もします。

他のメンバーも、毎回すごくファンに寄り添った言葉をくれていたように思います。現帝国劇場での公演は今回がラストということもあり、劇場との別れを惜しむ言葉を聞けたのも個人的には嬉しかったです。

何よりも心に残っているのは、橋本くんの「自分たちは舞台を守ってきたグループだと思ってる」という言葉。

どれだけ周りから過小評価をされたとしても、舞台に立つA.B.C-Zは事務所の看板を背負った肩で息をしないグループだと私も思っているからこそ、グッときた挨拶でした。

 

今、改めて思うこと

河合くんの進退について、私自身は何か言うような言葉を持ち合わせていないよなあと思っていて。私はあくまで戸塚くんのファンでしかないから、やっぱりその立ち位置から見えるものしか見えないなあ……とえび座を終えた今、改めて感じています。

こう言うと冷たく聞こえてしまうかもしれないけれど、目の前に差し出された事実を事実として受け入れることしか出来ないし。戸塚くんが5人の形を好きだったと思うから、寂しいと言葉にしていたから、それに対して悲しいなあと思うことしか出来ないなとも。

えび座の公演期間中私なりに色々考えてはみたけれど、「寂しい」も「悲しい」も「悔しい」も、なんとなく自分から生まれる感情とは違う気がしていて。一番近しいのは、「やるせなさ」なんじゃないかな、と思います。

河合くんがどうこうというよりは、「5人が5人のままいられない」ということに責任を感じたりはしました。もっとCDを買っていたら、途中で応援できなくならなければ。もっと違う未来があったりしたのかな、と一切考えなかったと言ったら嘘になります。

けれど河合くんが飛び立ってしまっても、私は戸塚くんがそこにいる限りA.B.C-Zの活動を眺め続けるし、出来る範囲で出来ることをやっていくことしか出来ないから、これまでと何も変わらないと言えば変わりません。

でも、それでいいと思っています。だって河合くんへの思いとか夢とか願いとかって、河合くんと河合くんのことを好きなひとたちだけのものだから。だから河合くんも、好きなことを好きなように楽しくやっていってほしいなと思います。

千秋楽のカーテンコール、♪ 明日の為に僕がいる。

この曲を聴いて私は、当時授業終わりに見たA.B.C-Z結成の知らせと、そのまま無理くりチケットを手にして駆け込んだSUMMARYを思い出していました。そこからクリエ、日生劇場を経て帝国劇場に辿り着くなんて、思いもしなかったな。先輩のバックで帝劇に立っていた頃は、もっともっと大きい劇場のように感じていたな。なんて。

今も変わらず私のなかで戸塚くんは星のかたちをしているし、本人がなんと言おうと彼がステージの上に立ち続けてくれる限り、星が光っていると信じ続けます。この祈りもまた、戸塚くんを好きでいる私だけのものです。

それでいいと思うな。少なくとも、今の私はそう感じています。

流石に口ピアスが開いた時にはおったまげちゃって三度見くらいしてから寝込んだけど、それもまたきっと必要な経過と時間だったんでしょう。今度穴を開ける時は、ヘリかトラガスを希望します。アウターコンクでもいいです。とりあえず綺麗なお顔には穴を開けないでほしい。この世の損失に悲しくなってしまうので……。

とりあえず今は、戸塚くんが動かすと言った時計の針をもう少し追いかけてみたいと思います。

 

まとめ

ひとまずえび座を終えたばかりの今書けるのは、これくらいな気がします。

他の方のブログを読んだり、時間が経って風化して違う感情が生まれてくる前にとりあえず書いておきたかったことは書けたかな。もうとにかく記録しておくことが今回のテキストの目的なので、推敲とかは後日にしようと思います。

最後に。

もともと今年のえび座はわりと強行突破で開催されたんだろうなと思っていて。事務所のゴタゴタはもちろん、ジュニア特有の無理なスケジュールでの仕事が見直されたこともあり、出られるジュニアが居ないっていうこともあったんじゃないかな、と。

正直SpeciaLもGo!Go!Kidsもジュニアの子達も、本当は新春帝劇出たかっただろうなと思うんです。それでもこの二週間、ABC座を務め上げてくれたことに感謝の念が絶えません。

そしてSpeciaLのメンバー4人が千秋楽の ♪ センセーション で星を作ってくれたこと。その気遣いが、優しさが、私は本当に嬉しかったです。

全編ライブという前代未聞の形式を許容してくださった東宝、帝国劇場関係者の皆様はもちろん、A.B.C-Zにもペンライトを振ってくれたジュニア担の皆さんも。

改めて、本当にありがとうございました。

 

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