たとえばなし

偶像と結果論

好きになって二度目の誕生日に思うこと。

梅原裕一郎さん、お誕生日おめでとうございます。
気になり始めた頃にはまさかこんなに好きになるとは思ってなかったし、お誕生日をお祝いするのももう二回目になるのかと…正直驚きを隠せない…

新しいキャラクターに出会うたび、それまで見たことのなかった側面を見せてくれるところが本当にだいすきで。

初めてお芝居を聞いたときには伸び代だらけの人だとわくわくさせられたのに、その時思い描いていたものをたった1年で全部叶えて、それでもなお「もっと」を見せてくれるから、最高に格好良い役者さんだと思ってます。

今日からの新しい一年も、身の丈にあったやり方で応援していけますように!

 
 
以下読まなくても大丈夫な備忘録的なサムシング↓
 
私は梅原さんのことを、お世辞抜きにこれからの若手声優界を担っていく声優さんだと思っていて。
そこには確かに推しの欲目とかもあるとは思うけど、なによりいつでも想像以上のものを魅せてくれるからこそ、そう思ってます。
特に去年の9月以降のお芝居やパフォーマンスの伸びは、本当に目を見張るものがあるんです。

一番最初にそれを感じたのは、9月に大阪で行われた美男高校地球防衛部LOVE!TOUR!でのこと。
ライブパートで新曲である「Let's Go!! LOVE Summer♪」を歌っているのを聞いて、あれ、こんなにスコーン!と音程あててくるっけ…?と思ったのが始まりでした。

それが確信に変わったのは12月のIDOLM@STER sideMのFirst LIVE。
10ヶ月前は踊るのに必死になってどんどんマイクが顔から遠ざかっていたのに、そこにいる人はしっかりとマイクをもって歌いながらまるでそのキャラクターのようにパフォーマンスをしていて。
運動もダンスも苦手だと公言する梅原さんが、ここまでのパフォーマンスをするのにどれだけの時間と労力を割いたんだろうと、純粋に尊敬しました。

お芝居で驚かされたのは、10月から12月にかけて放送された「ヤング ブラック・ジャック」の第1話。
梅原さん演じる間黒男ー後のブラック・ジャックが初めての手術を終えて、屋上で助手を務めてくれた遊佐浩二さん演じる藪さんと話しているシーンでした。
このシーンは原作にはないアニメオリジナルのもの。だからこそ声優さんたちがそれまでのシーンを踏まえた上でそのまま出てきたものだと思うんだけど、それまで「完璧」でしかなかった間黒男の「不完全であるが故の人間臭さ」が見事に表現されていて。
ピンと張っていた糸が、不意にふっと緩んだようなそんな演技に、私はしばらく泣くことしかできなかった。

そして同時期から始まった「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」のユージン・セブンスタークの演技で、「ああ、この人は本当にすごい声優さんだしこれから先もどんどん進んでいく人なんだ」と思ったんだよね。

この2つの作品で梅原さんが演じているキャラクターはある種対称的で。間黒男がそれまでの演技の集大成なんだとしたら、ユージンはその先の新しい扉を開けたように感じられたんです。

 

そんなことを感じながらいつも思ったのは、「いつの間にこんなところまで来たんだろう」ということでした。

私はコンテンツを享受する側だから、いつだって裏側なんて見えないし、声優という職業上お仕事している姿をファンが見ることなんてないのは当たり前のこと。
それにしたっていつだって想像の先にいて、それが自分が思い描いていたところから何メートルも先だったら、驚かないほうが無理じゃないですか。

事務所のゴリ押しや顔ありきと言われるようなお仕事をしているのも分かってる。それでも、企業が顔やネームバリューに期待した以上のお芝居をしてると思うから。

基本的にインタビューやキャストトークでも、どこを意識した程度の言葉だけで、努力や試行錯誤を表に出すことは少なくて。
それでも死ぬ物狂いで今自分が立たされている舞台にしがみつこうとしているのがなんとなく分かる気がするから、まるで白鳥みたいな人だと、私は思ってます。

 

CDでもアニメでもイベントでも、いつでも想像以上を魅せてくれる"梅原裕一郎"という声優さんが本当にだいすきで、応援させてもらえるのがうれしい。

好きになれてよかった、これからも梅原さんが持つきらきらしたものを増やしていくところをできるだけ長く見ていたいなと思っています。

 
 
なんかすごい真面目っぽいこと言ってるけど要約すると「ワイの推し最高では〜〜〜〜!?」っていうだけです!最高に格好良い役者さんだ〜〜世界ありがとう!世界が輝いて見える!

「イケメンフィルター」が厄介な話

声優さんのお仕事が多様化している今、イケメン声優がイケメンであることは一種の武器であり商売道具だと思う。
けれど純粋に声優としてのお仕事を評価される上では、ものすごく邪魔になるものだとも思うんだけど、そこんとこどうなんでしょう。

まず第一に、物理的に格好良い男の人を見るとなんとなくなんでもできるスーパーマンみたいな印象を抱いてしまうのはなんでなんだろう。
例えば何かに特化していても「イケメンだから」と出来て当たり前のように思ったり、何かできなかったときに「イケメンなのに」って落胆したり。逆に少し難があっても「まあイケメンだし…」って目を瞑ってしまうこともあったりなかったり…。

つまるところこの「イケメンフィルター」って、その人自身を評価する上ではかなり厄介なものな気がするんですよね。

 

そもそも「イケメン声優」という言葉が多様されるようになったのはここ5年くらいで、イケメン声優ランキングなんてものがつけられるようになったのもざっと調べる限りでは一番古くて2012年。ちなみにその結果がこちら。

matome.naver.jp

まあ某2.5次元ミュージカルに出演していた俳優さんたちが、声優としても名が知られてきたあたりなのかなーと予測できるランキングである。そういう言わば業界外からの参入や、"中の人"が注目される風潮も相まって"イケメン声優"という言葉が広まったのかなあ。正直この頃は声優さんに全然詳しくなかったのでなんともなんだけど。
私が所謂”イケメン声優”と呼ばれる人を推すようになって感じたのは、「イケメンフィルター」は演技やお芝居を見て感じることにも、ファン心理にも、大きな影響を及ぼすということ。

イケメンだからこそキャッチーでファンが付きやすそうな反面、イケメンであるが故のハンディキャップもあるんじゃないかなと思うんです。

 

✦私の考えるイケメンであるが故のハンディキャップその1。
 お芝居の良し悪しもイケメンであることで済まされてしまう。

極端にいえば、お芝居が上手かろうが下手だろうが「イケメンだから」で済まされちゃうのかな、と。
そりゃ音響監督さんや同業者さんはそんなフィルターをかけて見ないかもしれない。だってプロだもの。(音楽業界では身なりや顔面に対してもわりと口出しされるけど、声優業界ってどうなんでしょう。)でも、ただ外側から見ているファンや一般層の反応は、このフィルターに大きく左右されがちなんじゃないかなあ。

つまりフィルターをかけられている側は、純粋に評価してもらうためには「イケメン」という要素を忘れさせるくらいの爪痕を残さないといけない訳で。
そのためにはなんというか、100%でいいところを常に120%でいる、途方もない努力みたいなものが必要なんだろうなと思い至ったとき、私は溜息しか出ませんでした。

ちなみに一年半梅原さんを応援してきてそのフィルターをいちばん取り払ってくれたのは、機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズのユージンの演技。
それまでの梅原さんの演じるキャラクターの印象は、やっぱりご本人の印象が強いこともあって”梅原さん演じる○○”っていう見方が多かったんだけど、ユージンはなんというか、”ユージン(CV.梅原裕一郎)”っていう印象になるスピードがダントツで早かった。
それはたぶん今まで演じてきたキャラクターたちとは違うタイプの子っていうのもあったし、どちらかといえば中音域の子だからっていうのもあるけど、それでも言葉のひとつひとつからユージンの感情が伝わってくるお芝居だったんです。このへんもそのうち記事にしたいなあ。


✦私の考えるイケメンであるが故のハンディキャップその2。
 印象が「イケメン」で終わってしまう。

私が梅原さんを応援するようになって言われるようになったこと第一位が、「あのイケメンの人?」です。
わかるよ、わかるけど!そうなんだけどそうじゃくて!って何回言ったかわからん。

イベント会場で近くの子に「本物もイケメンですか?」「本当にイケメンですよね~」と言われること数回(基本話しかけられない系オタクですこわくないよ!)、職場でイベント行ってきた~と言えば「イケメンだった?」と聞かれること十数回(途中から聞かれなくなった)。
はたまたどこが好きなの?と聞かれて声です!と答えたら「え、顔は!?」って言われたことも。もうさあ…

み ん な イ ケ メ ン 大 好 き か っ つ ー の !

わかるよ私も好き!!あとどなたか存じ上げないですけど、イベント会場で御神体拝める~とかいうのやめておもしろいから!!

このフィルターはかけている側にデメリットなんてきっとそんななくて。でもお芝居の中身まで興味を持たないとか、はたまた興味を持っていないことにも気づけなかったり。
それって声優さんを見る上で、ものすっっっごく勿体なくないですか。

イケメンだとかなんだとか、そういうのを抜きにまっさらな状態でその人をみたときどう感じるのか。それが一番大事なのなんて当たり前なんだよなあ。

 

そしてこのイケメンフィルターの一番厄介なところは、取ろうとしてもなかなか取れないし、かけていることをしばしば忘れてしまうこと。
だって物理に勝るものなんてないんだもん。目に見えるものが印象を決めるのは、ある種仕方のないことだと思う。

かく言う私も、このフィルターに錯乱させられている自覚はあります。

「イケメン」であることを差し引きしようとして逆に厳しい目で見てしまったり、やっぱり変なところで甘かったり。イケメンであるという要素はもちろん、まっさらなものを見ようとしたときに"好意"っていうのもなかなかに邪魔になるよなあって。

だからこそ、このフィルターとうまく付き合っていかなきゃいけない。

これはきっとこの先顔の良し悪しの関係ない職種の人を応援していく上で、ずっと向き合い続けなくちゃいけない問題なんだと思います。

でも何より大事なのは、イケメンだっていう理由であれ、もし誰かに興味を持ったならそこからもう一歩踏み込んでみることなのかなって。

梅原さんで言うならお芝居、声の幅、お仕事に対する姿勢、インタビューで選ぶ言葉とか、考え方とか。

いろんなところにたくさんの素敵を持っている人だと思うから、その1つ1つをきちんと掬い上げていきたい。

そんな風に考えながら、応援していきたいです。はーがんばろ。

 

"イケメン声優"との出会い

一応先に謝っておくと、私は推しさんのことをいわゆる"イケメン声優"と呼ばれる人だとは認識しているけれど、純粋に一人の声優さんとして、きらきら輝いていってほしいなと思って推してます。ただこう、あの、たまに本当に物理的にかっこよすぎて錯乱するのやめたい。やめたい。

あとこの記事を書き始めたのが12月だという事実がつらい。けどこういうのって勢いだよねってことで書き進めました。推しのことを文章にしようとすればするほど語彙が死ぬの本当にどうにかしたい。

2016.02.22.

 

2015.12.04.

「とんでもない人が出てきたんだよ。」

いま思えば友人のこの一言で、自分のオタク生活がここまで大きく変わるとは思ってなかった。

ちょうど必死に追いかけるものがなくなってたとか、自暴自棄になってたとか、色んな理由はあったけど、2014年10月下旬、それが私の今の推しとの出会いでした。
 
先の一言と一緒に見せられたのは黒いTシャツをさらりと着た青年の画像。しかもニコ生のキャプ画。話をよく聞けば、何やら来年から始まるアニメに当時友人が応援してた声優さんが出演するんだけども、そこでの共演者にとんでもないイケメンがいたんだそうな。

”イケメン声優”という言葉は昨今よく聞くようになったものの、その昔某大手アイドル事務所を追いかけていた手前、個人的にそこまで「イケメン!」と心奪われることはなかったんだよね。(というよりお顔立ちはきれいだなーとは思えど声とか演技とかを全部ひっくるめて好きじゃないと推せないみたいなところがあったし、顔ファンの声優ヲタってなんのこっちゃって思ってた。いやむしろ今でも思ってるけど。)

それがこの人の場合はどうだろう。興味本位で画像検索すれば出るわ出るわアイドル顔負けのハニカミスマイル。 

「あ、いけめんだわ」

これが率直な感想でした。

身も蓋もない話だけど包み隠さず言おう、ものすごくタイプでした。
もし仮に彼がアイドルだったとしたら、なんの迷いもなく推してたと思う。それくらい、好みど真ん中のお顔立ちだったのです。

しかもwikiを見れば所属事務所はアー●ビジョン。●ーツビジョン所属の某帽子の似合う声優さんのお声に惚れ込み半分声優界隈に足を突っ込んでいた私には、とんだ追い討ちでしたとさ。こういうとこにすぐ運命感じるからオタクはちょろい。知ってた。

 

でもまあ彼の職業はあくまで"声優"であり、アイドルでもタレントでもないわけで。

「いわゆる顔ファンと言われる顔目当てのファンは、声優に限らずバンドや俳優界隈などでも忌み嫌われる存在である。」って昔ばっちゃが言ってた。たぶんテストにも出ると思う。(出ない)

それに、顔面が好きだからというあまりにも薄っぺらい理由だけで何かにハマれるほど私も単純じゃなかったので、そこでまず見たのがちょうどその頃放送していた5分アニメ「オレん家のフロ事情」でした。

 

 

原作は今もコミックジーンにて連載中の漫画で、ひょんなことから人魚(しかも男)の若狭が一人暮らしの高校生、龍巳の家のお風呂場に転がり込むという、設定だけ見るとなんとも奇天烈なお話。

ここまで書けばもうなんとなくお察しだとは思うけど、今の私の推しさんというのがこの若狭を演じる梅原裕一郎さん
初めてアニメで名前のついた役を演じたのが人魚(しかも男)って、なかなかの経歴だよねって未だに思います。
とまぁ、この若狭の第一声で初めてうめはらさんの声を聞いたわけなんだけども、そのときの素直な感想が「ンッ 好きな響き…!」だったからなんかもう救いようがない。

基本的に私は昔から歌手にしろアイドルにしろ、声の響きが丸い人が好きで。声優さんでいうとその筆頭が某帽子の良く似合う人。もーこの人の声には抗えないよね。無力of無力。ただただアッすき!結婚して!!ってなる。どこまでもちょろい。

まあその話は置いておくとして、この若狭を演じていたときのうめはらさんの声は、後に残る響きは丸いのに、音の輪郭はふわふわしていて、やわらかい声の人だーと思ったのを覚えてます。

 

なんだけどもあーあーこれあかんやつだーハマる予感しかしねえ~~と思いながら当時漁れるだけの出演作を漁ると、声の響きが丸いのは共通してるのに音の輪郭は丸く聞こえたりひし形に聞こえたり様々で。気になり始めた三日後には、純粋にこの先どんな声優さんになるんだろう…!?と目が離せなくなってました。

この声の音の輪郭の話は他の人には通じないんだよ?ってよく言われるんだけど頼む伝われ

 

ちなみに私が最終的に落ちたきっかけのキャラはこの子。

storie.jp

春名一斗 | アイドリズム~BRAND NEW STAGE~

トムスから配信されていたリズムゲームアイドリズム」の春名一斗くん

今は残念ながらゲームのサービスは終了してしまってるんだけど、ストリエさんで第二の展開としてゲーム版の続きの時間軸でのオリジナルストーリーを連載中。  

この一斗くんのときの硬さはあるのにやわらかくて、低すぎず高すぎない声がほんっとーーに好みど真ん中で、ありがとう日●レ!ありがとうアーツ●ジョン!!って言いながら軽率に若手声優オタクへの道を突き進んだのでした。

 

あとうめはらさんの何がすごいって声を聞かせても写真を見せても、私の今までのオタク人生を見守ってきた姉やら友人やらが口を揃えて「あー…絶対好きだよね…」っていうところ。抗ったところで沼不可避だったらしい。つらい。

 

そんな感じであれよあれよと推し始め、気づいたら1年以上経ってました。

いわゆる"イケメン声優"を推すようになって感じたこと、思うこととかはまた別記事に書きたいと思います。