たとえばなし

偶像と結果論

あの日の夢の続きを、今も遠くから眺めている

10年以上も前、また見たいと思っていた景色がある。

嬉しいことも、悔しいことも、全部ひっくるめて愛しかった空間。

絶対にまた見たくて、無理だろうなと思って、でも諦めきれなくて。いつの間にか未練と呪いみたいになっていた願い。

今更それが本当に叶うなんて思ってもみなかった。

 

ジャニーズ事務所新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、感染予防や医療支援プロジェクトとして始動させたSmile Up Project。その一環で現在6月16日から6月21日までの期間中、「Johnny's World Happy LIVE with YOU」と題して各ジャニーズグループのライブ映像が有料配信されている。

私が恋焦がれていた景色に出会えたのは、この「Johnny's World Happy LIVE with YOU」のDay 4。2020年6月19日に配信された、Kis-My-Ft2A.B.C-Zの合同配信だ。

最初、このKis-My-Ft2A.B.C-Zの所謂"えびきす"と呼ばれる二組が同じ日程での配信だと知った時、私はそれだけで嬉しかった。

合同で何かやるわけではないだろうけれど、この二組の名前が肩を並べているだけで感慨深いものがあったのだ。 

 

 

って真面目に書こうと思いましたけど無理です、人類、えびきす見た???????????

いや本当に今回はきちんと感情を整理して、理路整然と後々自分で読み返したときにもきちんと読み取れるようにきれいな文章を書こうと思ったんですけど、途中まで書いて「これは今の私の言葉じゃなくな~~~い!?」になってしまったのでやめます。

無理。やめようね~~よちよち!!

このライブ配信が発表されて、えびきすが同日だと知って一番最初に出た言葉は「ギャッ(死)」でした。

わりとデカめの声を出した。えびきすは一部の人間を殺せるんですよ、私はそれで死ぬ類の人間。

 

かれこれもう12年前にもなるらしい、A.B.C-Z&Kis-My-Ft2 2008 First Concert。

2008て。いつよ。12年前だよ。つら。みんな大好き横浜アリーナ、追加公演は代々木第一体育館で開催されたのが、この"えびきすコン"でした。

当時の私は、割と本気でこの二組の同時デビューを夢見ていたんですよ。

このコンサートに向けてwebで合同連載をしたり、シャッフルでの仕事も多かったし。もちろんどちらのユニットも好きだったし、12人揃ったときの迫力のあるパフォーマンスも好きだった。

そして何より、私はジャニーズ初の二組同時デビューという話題性が欲しかった。(真顔)

どこかで聞いたような響きですね!

まあ現実はそんなオタクの淡い夢は儚くも敗れ去り、華麗にKis-My-Ft2さんがデビューを果たしてスター街道を突っ走っていくことになるんですけど。

 

えびきすが肩を並べていた頃。それは間違いなく私のオタク人生における青春時代で。

だからあの12人が歌う「Daybreaker」と「REAL DX」には、単純にクソデカ感情を抱きすぎている。

あの頃、確実にえびきすはJr.の中の巨大勢力だったし、そりゃあもちろんどちらか片方にしか興味のない人だっていただろうけど、えびきすという括りが好きなオタクは多数いたはずなんですよ。

ジャニオタみんなシンメ好きじゃん?シンメユニットみたいなもんよ、好きでしょ?私は好き!!

だからキスマイさんが先にデビューした時、ああもう一生えびきすコンって出来ないんだなと思って。

悔しいという感情ももちろんあったけど、私は何よりさみしかったんです。 

また12人で並んで横浜アリーナに立ってほしかったから。それくらい、楽しくて夢みたいなコンサートだったから。

それからしばらくして、A.B.C-Zも無事にデビューを果たすわけだけれど、Jr.の頃のようにあの二組が対等に肩を並べることはやっぱり少し難しい気がした。

まあそれでも私は出戻って以来、ずっと東京ドームでえびきすコンやってくれよと宣っていたんですけどね。へへ。

 

そんな!!えびきすが!!同じ日に配信をする!!これは神(滝)の采配!!!!!

とりあえず感謝するじゃん、神に。でも、求めすぎてはならないと思って「合同で何かやるわけではないだろう」という予防線を張ったんです。

もちろんコラボなんてしちゃったりなんかして、あわよくば伝説の「Daybreaker」が復活したりしないかな、なんていう期待もしなかった訳じゃないけれど、そこまで強欲になるのも気が引けて。オタク、すぐ勝手に期待して勝手に落ち込むじゃん……。

もうこればっかりは私の願望と欲望が強すぎて、期待するだけして実現しなかったら泣いちゃうね〜よちよち……って言ってあまり期待はしないでいたんですよ。

けれど、配信初日に司会の国分太一くんが言ったんですよ。「エビキスコラボあるよ」って。

心臓口から出るかと思った。(真顔)

オタク、いざ供給を受けると身体が拒否反応を起こす。

そもそも2020年にもなってTwitterのトレンドに「エビキス」が入るなんて、あまりにご都合主義の異聞帯すぎて理解が追いつかないわけです。とりあえずこの空想樹を刈り取られたらそれ即ち死!!!!て思ってたんですけど。クリプターになりがち。推しサーヴァントはオケキャスです。

そこからはもう期待と理性のせめぎ合いですよ。

Twitterで流れてきた過去のえびきす映像で被弾し続ける日々。

いやも〜〜あの頃の少年倶楽部の映像全部ガビガビなので再放送してくれませんか。頼む、神。

 

 

で、やっとここからが本題なんですけど。

いやっっっ 人類、えびきす見た?????????????

まずキスマイさんが懐かしい曲をやってくれた時点で、えび担への配慮がありがたくて泣く。

なのにえびさんは、こちらも知らない曲を連発する。どうして。新曲軒並み良曲ですね。今のところ4曲新曲のストックがありますがアルバムでしょうかね。お待ちしていますね。 

で、いざ幕間のWYH開け。

 

チャランッ チャランッ チャランッ チャラララララララr~~~♪

で、で、出〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!デイブレ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!

 

前奏が流れた瞬間ぶわっと鳥肌が立って、意味わからんくらい泣いた。

12年前のことがフラッシュバックして、目の前に横浜アリーナの景色が広がりました。またあの舞台で12人が並んで歌っている姿が見れるなんて誰が想像したの?

えびきすコンの横アリ初日、スタンド8列から見下ろしていたキラキラの舞台。その続きが今目の前で繰り広げられている、そんな感覚。

しかもキスマイさんが赤い裾長めのひらひら衣装、えびさんが青いシュッとしたジャケットスタイル衣装という様式美を見せつけられて、頭を抱えました。

 

デイブレ終わりのイエ~~~~イ!からのMCも、なんだか本当にあの頃からの続きみたいで。

コラボをするにしても、一曲やって簡単に挨拶して終わりだと思っていたので、こんなに沢山思い出話までしてもらえると思わなかったです。

あの頃話せなかったであろうことを、今笑って話せるってどれだけすごいことなんだろう。

あの時願った強欲な夢が、出来うる限り叶った、やさしい、やさしい未来だな、と思いました。

 

からのリアデラは本当に致死量なんですよね。

リアデラの前奏が鳴り響くステージで、スッと前を見据える12人が本当に格好よくて。

二組が対になって歌い繋げていくこの曲にあの頃の夢がめいっぱい詰め込まれていて、本当に大好きだったなあと思いました。

 

 

 

本当は、もう一生見れないと思ってた。

本人たちが何回かまたやりたいねと話してくれていたことは知っていたけれど、Kis-My-Ft2A.B.C-Zは、今はもう行く街道も違っていて。

特に「REAL DX」に関しては、滝沢くんが最後に出演したカウントダウンコンサートで見せてもらったのが本当に最後だと思っていました。

そんな中見せつけられた、ほぼ変わらない歌割りと、みんな少しずつ変わった歌声。

あの20分間の映像にどれだけ慰められ、励まされたんだろう。

 

You're Day Dreamer いつか夜が明ける頃

その Brand new beat 強く胸に刻もう

思い出そう あの日こらえた涙

その夢も 希望も 新しい 明日へ

 

「Daybreaker」のこの歌詞を聞いて、「デ、デビューしててよかった〜〜〜〜〜〜〜〜」って死ぬほど泣きました。

Kis-My-Ft2も、A.B.C-Zも、お互いにデビューを果たしていなかったらこのステージは実現していないんですよ。

あの薄暗い夜明けみたいな瞬間に聞こえた鼓動は確かにあって、沢山泣いたりもしたけれど、その全部が12年後のこの舞台に繋がっている。

あの頃夢見て憧れていた世界が、今現実としてここにあって、それは間違いなく今日までの日々を繋いできてくれたから。

その事実が、私の中の未練とか羨望を少し溶かしてくれました。

 

終わったあと、本当に涙腺が壊れて涙が止まらなくて、顔中をぐしゃぐしゃにしながら当時お世話になっていた人たちに連絡をしました。

こんな未来を叶えてくれたことが、本当にうれしくて愛おしい。

えびきす時代の亡霊と呼ばれて久しいのですが、私の中でずっと埃を被って止まっていた時間が、少しずつ動き出しそうな気すらした。

一昨年のちょうど今頃、とつかくんの本と出会ってその中に書かれていた言葉たちに救われて。そして今回のこのステージで、なんだか本当に全部報われた気がしました。

大したことはできない子供で、どうしようもなく無力なオタクだったけれど、今の私はあの頃の私、そして何よりとつかくんに感謝しています。

 

色々あるけどその淡い夢は叶うよ、なんて、当時の私が聞いても1mmだって信じやしないだろうけど。

あの日の夢の続きを、今も遠くから眺めているよ。

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