たとえばなし

偶像と結果論

世界の様子がちょっとおかしい

※ 完全に個人的な吐き出し用です。そのうち消すと思います

 

推しさんの所属事務所が、推しさんの休業を発表しました。

理由は入院・療養のため。復帰時期は今の所未定です。

来週末のイベントは出演の見送りが発表されましたが、来月以降のイベントは経過を見つつ決定に至るのか、はっきりとした告知は出ていません。

今期出演中の作品も、今の所降板・代役の発表などはされていません。

 

私がこの発表を知ったのは5月10日の12時過ぎ。コミックナタリーのtwitterアカウントで投稿された記事が、すぐに姉から送られてきました。

「?!」

記事の字面を眺めても、頭はきちんと理解していなくて。ただ指の先からスッと血の気が引いていくのだけがわかりました。

立て続けに送られてきたのは、事務所HPと、推しさんの病気に関する記事のスクリーンショット。その昔、元担休業時に過呼吸を起こしたことのある妹の扱いとしては、恐らく最善かつ迅速な対応。同じくオタクである姉は偉大です。当の私はと言えば自分でも病気に関して調べた上で、「後遺症が残った場合引退も有り得るなあ」とメッセージを返しました。かわいくない。

まず最初に思ったのは、「本人が一番しんどいだろうな」というありきたりなこと。
その次の思ったのが、「オタクないしファンが凹む権利なんてないな」ということ。

そう思うと涙も出なくて、ぽろぽろ出てくる言葉も冷静というか、他人事のような言葉。でも胃は痛むしここ数週間悩まされている咳喘息の悪化は感じる。完全に頭と身体が追いついてなかった。メンタルが弱い。

茫然自失の中、次々とTLに流れてくるエンタメニュース、各コンテンツからの休業に関するコメント。それから目を背けるようにしてお風呂に入ってみたりしたけれど(偶然にも仕事が休みでよかった)、色々と考えて現実味を帯びて、やっと涙が出たのは発表から三時間後でした。

 

 

正直、何を思うのが正解なのかはわかりません。

病気のことを調べた結果多くの場合は完全に回復することもわかったし、入院の期間もだいたい3〜4週間程度だということも知りました。でも、当たり前のことだけれど重症化すれば命の危険もある病気だということも知りました。

今まで、業界における保障された明日を心配したことはあったけど、命の心配をしたことなんてなかった。ぼんやりと他人事のようにそういうこともあるかもしれないなあ、程度に考えたことはあるけれど、こうして真面目に目の前に降ってきた現実として考えたことなんてありませんでした。

もう何年もオタクのことで何かあれば相談してきた人から「今回ばかりは何も言ってあげられない」と言われて、急にその状況が現実味を帯びてしまった。

何事もなかったかのように戻ってきてほしい。無理せずゆっくり休んでほしい。快復を祈ってる。どれも全部友人たちから言われた言葉です。まずは身体を休めること、病状が悪化しないことを願うのが、あるべき姿だとわかってはいます。

 

でも正直に言うと、私が怖かったのは、降板・代役の発表でした。

 

「絶対にその人じゃなければならない仕事」

そんなものは、存在しない。きっとそのことを一番分かっているのは推しさんだと思います。

あれだけの仕事量をこなしながら、神社でお仕事のご縁を願うような人です。声優という仕事を、「認められている感じが強い職業」だと語る人です。そんな人が、今のこのタイミングで休むって、どんな気持ちなんだろう。一介のファンごときが、測り知れるわけがない。

「休む」というのは「止まる」ということと同義で、でも業界が止まることはありません。端的に言ってしまえば、推しさんの休業を待ってくれるようなコンテンツはないんです。〇〇さんがしばらく休むって。じゃあこの仕事は後回しにしようか。なんて、普通の会社でも有り得ないことです。推しさんが休業するけど、この役は推しさんにしか出来ないから制作を遅らせよう、なんて、絶対に有り得ない。

無事に推しさんが戻ってきたとして、その時にお仕事はあるのか。その後も問題なくお仕事が出来るのか。少なくとも休業中のオーディションは受けられないし、復帰してもすぐに休業前と同じだけのお仕事がこなせるわけじゃない。

推しさんが全身全霊を掛けて演じると言っていた役も、もう推しさんの手を離れてしまっているかもしれない。でも最悪の場合、推しさんの意思ともコンテンツの意向とも関係なく、それを演じることが出来なくなるかもしれない。

今の私は、それが一番怖くて、不安で、でも私なんかがそれを不安に思ったりする権利なんてなくて、何を思うべきなのかわからない。

 

病気に関して調べた人には心配しすぎだよ、と笑われるかもしれません。推しさんが復帰したあと、心配しすぎだったなあって笑い話になればいいとも思う。

でもこう、同業者の方たちのツイートを見ていると「ああ思ってるより経過悪いんだろうな」と思い至ってしまってファボすらつける気にならない。いいね!じゃねえ全然よくない。

みんな心配してくれてて感動…私まで涙出てきちゃった…とか全然ない。何の感動なのか教えてほしい。私たちも頑張ります!って何を頑張るの?代役は○○さんがいいです!って公式にリプライしてるアカウント、まじで意味がわからない。

当日は自分今めちゃくちゃ扱いづらいオタクな自覚ある〜〜!!って自意識で過ごしてたんですけど、友人や職場の人からも連絡がきて申し訳ない気持ちがすごかったです。特にこう、他推しかつ私の性格を熟知しているような人たちは冷静に状況を整理して言語化してくれるので、あの、ありがとうございました。思ってるよりこいつ元気やんけ、って思われてるだろうなあと思うような場面も多々有りましたが、いつものごとく自分の感情に疎いだけという噂もあります。

めちゃくちゃ私事なんですけど、入院とかそういうの、いろんなトラウマが刺激されるので作中で推しキャラが入院したりするだけでも本当にメンタルにくるんですよね。つまり:わりといましにたい

そんなことを考えていたら、twitterのプロモーションで東京自殺防止センターさんのツイが流れてきてすごいなと思いました。あと、推しさんのことがLINEニュースにまでなっていたの不意打ちがすぎてヒュッてした。ヒュッて。

とりあえず今日はお酒を飲んで寝ます。

 

 

元担くんの声帯のこととか、その前の担当グループのメンバー脱退とか、ここ数ヶ月すでに色々あったけど。なんだか本当に、世界の様子がちょっとおかしい。

さっき少しだけ外に出たけど、世界の色すら違って見えた。

なんだか本当に、ちょっとおかしい。