たとえばなし

偶像と結果論

推しとオタクの箱庭の話

現場を選びますと言って早2週間。タイミングの神様に愛されているのか、三ヶ月現場をサボっていたとは思えないスピードでチケットを増やし、気づけば5週連続現場という事態に陥っています。なんでだよ。来週で一回おちつくぞ!

やっぱり休みの日に現場があり、且つチケットが余ってる・公式から購入出来るっていう状態だとダメね……はーーこういうとこがオタク。あとなんか仕事終わりに推しさんの歌ってる音源聴いて癒されるな……って思うと、自分オタクだなって思う。めんどくせえオタクだな。(定期)

 

それはさておき、たくまてらしまさんご結婚おめでとうございます。

清々しいほどの祝福ムードですが、その裏で壮絶な感情整理に追われている人たちがいるであろうことを忘れてはならないな、と板の上の方々の結婚報告を耳にするたびに思います。この世はいつでも表裏一体なのだ。違うか。

こんな時は、推しさんが結婚報告したら自分はどうなるかなあ、なんて考えるのが外野の通過儀礼だと思いはするのですが、そんな事を考える隙もなく売り方と事務所的に全然ないなって思ってしまって……ごめん……。

それでももし、万が一いま結婚しましたって言われたら〜〜……うーーーん売り方下手くそだなって100%言う。100%言うね。そういう意味で追うのやめたりはあるかもしれない。って今もそんな追ってないんですけど。

基本的に私は推しが結婚した、もしくは彼女がいたからもう降りる!みたいなのわかんないなーっていうタイプのドライなオタクなんですけど。でもまあなんていうか、色々あるよね。って今回思いました。

なんていうのかな、板の上の人間ってみんな偶像じゃないですか。

アイドルっていう職業じゃないとしても、私達オタクが受け取るのは「俳優」だったり「声優」だったり、そういう肩書きの額縁に切り取られた一個人の一面でしかなくて、それは間違いなく偶像で。その事実を客観的に理解できるタイプもいればできないタイプもいると思うんだけど、どちらにも言えることは見ている対象は「偶像である推し」だってことじゃない?

でも、結婚って凄まじいほどの現実(リアル)だよね。

ずっと偶像だけを享受してきたのに、いきなり差し出されたそんなリアルを、持て余してしまうのはある程度仕方ないのかなって。 

推しって、オタクにとって神様だと思うの。自分の世界の大気を動かしてくれる神様。そんな神様が本当は自分と同じただの人間であることを思い知らされるのは、きっと、凄く辛い。その辛いっていう気持ちだって、勝手に偶像を創り上げて崇拝した人間の愚行が生んだものでしかないんだけど。

それでも私はいつだって推し〜〜偶像でいてくれ〜〜と思ってしまう。

彼女がいようが遊んでようがそんなことはどうだっていいけど、仕事に対して真摯で、ステージで凛としてる、そんな偶像の推しでいてって思う。

だって私の"推し"は「偶像の推しさん」だから。 素の顔なんて興味ない、偶像として提供されたものだけを見ていたい。きれいなとこだけ見て夢見てたい。別にそれが作り物だっていいんですよ。推定東京都在住26歳男性のうめはらゆういちろうさんっていう人の人生を覗き込む趣味ないよ〜〜声優のうめはらさんが好きなだけだもん!

今まで結婚・カノバレで界隈が荒れる原因の本質が分からなかったからぼんやり見てるだけだったけど、なんとなく今回こんなことを考えて腑に落ちた。別に許せない!騙されてた!とかじゃなくて、急に降って湧いた(ように感じてしまう)偶像の解れに対する拒絶反応もあるんだろうなあ、なんて。あとはまあキャラと中の人の同一視問題にも一石を投じてしまっているよね今回はね……推しっていう神様が作ってくれた箱庭で暮らしてるオタクにとって、神様が人間になっちゃったら世界崩壊の始まりだもんな。

じゃあタレント側はいつまでも偶像でいなきゃいけないのか、プライベートはないのかって言われたらそういうことではないんだけど。オタク、そういう折り合いつけるの基本苦手だから。世界もうちょっと優しく見守ってほしい。

 

あと全然偶像うんぬんと関係ないけど、今回のたくまてらしまさんの結婚報告ブログで素敵だな〜と思ったのは「これからも作品のパーツとしてのお仕事をしていきます」っていう言葉。 これ、すごく声優って仕事を的確に表現してると思う(何様)

声優さんって"演者"と呼ばれる職業の中でも限りなく裏方に近い仕事じゃないですか。最近では表舞台に立つことも増えたけど、「作品」の中では人物を演じる"役者"でもあり、声をあてるという意味で"音響"でもあり、作品の色を添える"美術"にだってなる。 

そんなことに気付かされた一言でした。

 

いつものことだけど話題がとっちらかってるな。

何はともあれご本人様と、流星群のみなさまのご多幸をお祈りしております。

声豚とキャラオタが作品イベントにいくという事

声豚はイベントにくるなってみんな言うけど、じゃあキャストが嫌いなのにリアルイベントに来るのってなんなんですかね。

 

どうも。推しさんが出演する某2.5次元アイドルのイベントが刻一刻と迫っていて、呪詛を唱えている私こと私です。

まータイトルの通りなんですけども。アニメやゲームのキャストイベントが発表されたときに必ず聞くフレーズってあるじゃないですか。

「声優目当ての声豚は来ないでほしい~~><」

みたいなアレ。

アレね~~なんなんだろうね!

いや分かるんです。こういう事を言っている彼女たちが、きっと本来の意味で「声優のファンは来るな」と言っている訳ではないことは。

分かるんですよ、アニメやゲームのイベントなんだから、その作品・キャラクターを好きな人に参加してほしい。オーケー、分かる。なら最初からそう言ってくれないか。

いやもうほんとね、みんな口を揃えて声豚しねっていうけど、声豚は作品愛やキャラ愛がないだなんて誰か決めたの?キャストイベ目当てで円盤積む奴馬鹿みたい?自ジャンルにお金落としてくれてありがとー!くらいに思っといたらいいじゃん!

まあその辺のことは以前投稿したこの記事でも散々喚き散らしているのですが。

x1026.hatenablog.com

声豚だってキャラクターを好きになるし、作品への思い入れもあります。なんてったってオタクだからな!

なんならキャスト発表と制作発表が同時のものに関しては、本当に一番最初からそのコンテンツを追いかけているわけですから、コンテンツが大きくなればなるほど誇らしい気持ちにもなりますし、感慨も一入です。公式さんとは戦友くらいの気持ちになることだってあります。オタクはいつでも勝手に関係者面だよね!

舞台畑でもありますよね。「役者目当ての人は2.5次元舞台に来ないでください!」みたいなあれ。もうね、いいです。こちら側のみなさん、声を大にして言ってやりましょう。

無茶言うな。

これはもう声豚来るなよりもひどいですよ。

こう言ってしまったら語弊があるけれど、舞台に立つのはそのキャラオタさんが好きな原作のキャラクターには関わりのない人ですから。

キャラが好きな人だけ舞台を見に行ってくれ、なんて無理な話です。キャラオタの中には一定数、舞台化反対派が必ずいます。絶対にいるんです。そして観客をキャラオタのみに絞った場合、その座席が空くのです。じゃあその座席は誰が埋めるてくれるの?

逆に、俳優オタクの方だって複雑な時があるでしょう。推しにこんな作品に出て欲しくなかったって思うこと、あると思うんです。声優厨の私はあります。推しはクソコンテンツの救世主ではないのです。推しのオタクは世間が思っているよりも母数が少ないのです。そこんとこよく考えてくれ。無理なものは無理です。救えません。

それでも私たちは、推しが出ていればそのコンテンツに投資します。声豚はCDを買いますし、俳優オタクの方は舞台に行くでしょう。

だって推しの仕事だから。

どんなに脚本が酷くても、コンテンツが稚拙でも、財布を開くのがオタクの義務であり、業でもあります。

そんなことをしてるから、声優=キャラクターの人はお断り!なんて言われるんだよね。わかる。でも、こちらも必死なのです。推しの仕事は等しく推しの仕事です。だから投資します。そこでしか聞けないお芝居が存在するし、推しの商品価値を証明するのがオタクが出来る推しに対する唯一のことです。

でも、その中でも特別なものはあります。必ずあります。思い入れのある作品もあります、キャラクターを好きになることだってあるんです。

だからもういいのです。勝手に人の好きの大きさを推し測って、見下して、そうしないと自分の好きに自信を持てない人のことなんて放っておきましょう。和睦への道などない!

 

で、冒頭の言葉に戻るんですけども。

もういいんです、キャスト目当てで来るな問題はいい。ただな、

「キャストは気に食わないけどキャラは好きだからな~><イベントどうしよう~~><」

とか言う輩は別。別ですよ、じゃあ来るなの一言に尽きます。

どうしようじゃねえ、迷うことないでしょ、来るのやめとけいいことないぞ!!って本当に思う。

いやまじで何しにイベントに来るの?そのイベントに出演するのは、あなたの好きなキャラクター本人ですか?そんな素敵イベントがあるなら私も諭吉複数人叩きつけてぜひ参加したい。参加したいけども!!

でも基本的にアニメやゲームのイベントに出演するのはそのキャラクターを演じている、キャラクターに最後の魂を吹き込んでくれている、"声優"という仕事をしている人達なわけで。

そんでもって最近、その声優さんにちょっと色々求めすぎじゃないですか?って思うんだよね。


「イベント中はキャラクターでいてほしい!」
正直無理だと思うんだよね!演者はキャラクターとして舞台に立つ生業の人達ではないし、"○○役の"声優として舞台に立っているわけで。
稀に台本が存在し、キャラクターとして振舞ってくれるイベントもありますが極めて珍しいのではなかろうか……。

「○○くんはあんなこと言わない!」
当たり前です。演者とキャラクターは同一人物ではありません。フリートーク中のことで常識の範囲内であれば、よくないか。

朗読・ドラマパートでのアドリブが許せなかったですか?キャラクターから逸脱していましたか。それは謝りましょう。
私も現推しで経験があります。泣きました。ええ、イベント中に泣きました。推しよりもそのキャラクターの方が好きな故に、泣きました。キンブレで座席の肘掛をぶん殴ったこともあります。(危険なので絶対に真似しないでね!)友人達に両脇から押さえつけられたこともあります。なのでその痛みは重々承知です。一緒にお酒でも飲みながら愚痴り合いましょう、付き合います。

 

でも許せない!あんなイベント楽しいの声豚だけじゃん!というあなた。

じゃあ、イベントなんて行かなきゃいーじゃん!

わざわざ嫌な思いをするイベントに、安くはないお金を払って行く理由はなんですか?そのコンテンツが好きだから。キャラクターが好きだから。物販のグッズは欲しいから。色々理由はあるでしょう。

けれどそこにはあなたの忌むべき演者と声豚がいます。

グッズは事後通販があればそちらを利用してください。暑い中、寒い中並ぶ必要もありません。チケットを持っていなくてもグッズ購入が可能な場合もあります。それじゃだめですか?

声優=キャラクターは地雷です><って言うくせに声優にキャラクターを見ようとしてるの矛盾してるよ〜〜よちよち〜〜><とか言ったらこっちが悪者になるんでしょ〜〜?この世は地獄です!

 

のこのこと自分の畑の外へとやって来て、勝手に理想を押し付けて、好き勝手文句を言って、よく知りもしない演者を叩くだけの権利が、キャラクター自身が好きだからという理由だけで生まれるんでしょうか。
生まれないんだなーこれが!

でもまぁね、そちら側からしたらこっちが勝手に自分の畑を荒らしに来た気分なんでしょうね。棲み分け大事だよね、わかる。棲み分けも大事だけど、自己防衛も大事ですよ。

それから、お互いを尊重しあうことも大事だ。

イベント中にキャストの名前で呼ぼうがキャラの名前で呼ぼうがどっちでもいいじゃない。そんなことにカッカしてイベント楽しめないのもったいないよ〜〜好きなコンテンツで好きなキャラがいるイベントなんでしょ??

もっとフランクに行こうぜ。

 

何が言いたいかわかんなくなってきたからもう締めるけど、某イベの時もまたこーゆーくっだらない学級会が開かれるんでしょうね。

声豚(笑)と声優(笑)を悪とした。

確かに推しさんに思うところが一切のない訳じゃないけど、推しさんのお仕事のこと何にも知らない人たちに好き勝手言われんの普通に不愉快なので!無理です!

一万円近く払って文句いうのすごい馬鹿みたい〜〜そういう奴に限ってこんなに払ったのに!っていう〜〜知らんがな〜〜みんな払ってんだよ。

そろそろキャラ豚しねっていう声豚が出てきてもおかしくないなって最近思います。声優さんにキャラを重ねる人地雷です><みたいな。

そしたら声豚VSキャラ豚のディスカッションしよーな!そん時は呼んでくれ!私は一歩引いたところから見てるから!スーパーバイザー的な感じで!よろしくお願いします!

過ぎ行く景色を胸に焼き付けたら、きっと昨日の自分に手を振って

今でこそ、若手声優厨と呼ばれる界隈に身を置いている私。ですがぽろぽろと記事の端々にも書き連ねているように、元々は某J事務所のオタクでした。今回はそんな前の推し、基、元担の話を少し。

なんか怒涛のように更新してるけど、たぶん今アウトプット期なんだと思う。

 

私はこれまでの記事でも、彼のことを"元担"という表現をしています。

でも、ちょっとその表現に違和感を感じるのも事実で。それは何故かと言えば、今あの事務所に出戻るとしても絶対に彼の担当として戻る確信があるし、最後の担当だって今でも思ってるからです。

じゃあなんで上がったの?と聞かれれば答えは簡単で、たぶん「疲れたから」。
この答えが一番的確だと思います。

私が彼の担当でいた時間は言うほど長くはなくて、確か多めに見積もって4年くらい。入所からずっと追いかけてきたのが当たり前というあの界隈で、私は間違いなくぽっと出の新規で、彼のそれまでのアイドル人生の何も知らないオタクでした。

それでもあの4年間(きちんと熱量を持って追いかけていたのは2年半くらいだったような気もする)は、彼にとっても激動の時期だったと思うし、私のオタク人生でもいちばん煌いてたって今でも思っています。っていうかもう詳細な時期が曖昧になってきてるから調べるために今wikipedia先生を開いたんだけど、彼もう30になるんですか。30。30て!見えないねえ!!

あの頃も私は今とそう変わらず、理屈を捏ね繰り回しては自分のプライドを裏切らないようにオタクをしていたので、きっとそんな自分に疲れてしまった面もあって。でも何より彼や彼を取り巻く環境・状況に疲弊して、そっと現場や界隈、アイドルである彼自身から離れたんですよね。

私はいわゆる個人担で、後から好きになったっていうのもあったからかなあ……。正直、彼が所属しているグループにそこまで愛着はありませんでした。むしろ、好きじゃなかったんだと思う。 特別仲が良いグループではなかったし、明らかに今喧嘩してるんだろうな~……と思うときもありました。

担当のグループ内での立ち位置がどんどん下がることに不満を抱いていたし、グループ仕事よりも個人仕事のほうが好きだった。別ユニットのメンバーとの仕事で、この面子でデビューしたほうが担当のためだよな、なんて考えたこともあったなあ。

無事にデビューしてからも、思うことはたくさんあって。

手の届く範囲のオタクばっかり大事にすること。昔からのファンも大事だけど、新しいファンはそれじゃ増えないよって思ったこと、何回もある。

そんなふうにずっと何処かで感じていた、自分の理想と現実とのズレが、どんどん大きくなっていったんですよね。


デビューして、少し経ったくらいだったかな。どう考えても情でデビューさせてもらって、ライバルユニットなんて言われてたグループはどんどん世間の評価を得て行く中、鳴かず飛ばすの深夜番組内で誰かが言った「今、俺たちすごい良い感じじゃない?」の一言。

それを聞いて、ああもうだめだって思ってしまった。目の前が真っ暗になった気がした。

今思えば、デビューして一年もしないうちのそんな一言、なんの重みもなかったのかもしれない。むしろやっとの思いでデビューして、これからだぞっていう意味で言ったのかもしれない。

それでもこの一言が許せなくて、悔しくて、悲しかった。

なんで現状に満足してるの?もっともっと上を目指してほしいのに、なんでこんなところでそんなこと言うの?

そう思ったら、もうだめだったなあ。

 

それでも、私は彼のことが本当にだいすきでした。

丸くて甘い歌声も、少し癖のあるダンスも。
拘りを持って選びすぎて、少し伝わりにくい言葉も。
目を見てオタクの話を聞いてくれるところ、ありがとうの言葉の色や温度。舞台上でお辞儀しながら合わせる両の手とか。

メンタルでパフォーマンスにムラが出るところ、プロなのにって思うこともあったけど、心配してた回数の方が多かった。歌うパートが減ったとき、あからさまに顔をカメラから背けてたこともあった。イヤモニとかマイクトラブルがきっと一番嫌いだったよね。直接聞いたことはないので私の予想でしかないんですけど……。

デビュー前、急にTVに出なくなって、現場にもいなくなったとき、過呼吸になるくらい泣いたこともありました。レギュラー番組もいきなり違う子出てきたことに焦って。真っ赤なステージに他のメンバーがいるのに、彼だけが居なかったMステのバック、今でも鮮明に覚えてる。

いっぱいお手紙も書きました。事務所には月3通、現場用はいつでも足せるようにストックは常に2、3枚。別に、読んでくれてなくてもよかった。中身のないことばかり書いてたし、何より事務所へのアピールでしかなかったから。

学生だったから今よりもお金がなくて、それでも自分に出来ることをしようと思って、がむしゃらにオタクしてた。自分の損得なんて本当にどうでもよくて、ただただデビューしてほしくて、顔見知りの同担さんに嫌われる覚悟で無茶もした。

誰よりもきらきらしているところを、出来るだけ近くで見てたいなって思ってた。

デビューする一年前、「これからも転がって行くのでついてきて下さい」って言ってたね。

デビューイベントの会見で言ってた、「星は誰かに見つけてもらって初めて星になれるから、出来るだけたくさんの人に見つけてもらえる星になりたい」って言葉、すごくすきだった。らしいなって思ったし、そんな風にたくさんの人に見つけてもらえるくらい、でっかい星になってほしかった。

ステージの上で歌って踊る、きらきらしたお星さまみたいな彼が、だいすきでした。

 

 

そんな彼が、今年デビュー5周年を迎えたそうです。

もう5年、まだ5年。

今もまだ応援していたら、きっともっと感慨深かったんだろうなと思います。

あの頃私に優しく接してくれた同担のお姉さんたちは、きっと今も彼のことを応援しているのでしょう。去年、一昨年だったかな。有楽町でお見かけしたこともあります。お元気ですか。こんなところ、辿りつかないと思うけど。

ここ1年で彼らのポスターを街中で見かけることが、グンと増えました。ついこの間も、駅の地下道、ラッピングバス、CDショップの大モニター、色んなものが目に飛び込んできました。

オタクから、未練のある元オタクになって、ファンとも呼べない一般人になって。他の人のオタクをしながらも、元気が出ないときに聞くのは決まって彼のソロ曲で。

そんな私が街中で彼の欠片を見つけることは、広い空の中で光る星を見つけることになってるのかな。

でも、声優オタクをやってる元オタクが、またその星を見つけられるくらいの輝きがそこにあるのかな、なんて偉そうに思いもする。

 

たぶんもう、彼のオタクに戻ることはないと思う。

彼のオタクとして出来ることは、当時の私が全部してくれたはずだから。なんの意味もない、ダメなオタクだったけど。

きっと本当に嫌気が差したのは、担当でもグループでもなくて、こなくそって踏ん張れなかったあの頃の自分で。未練に隠れてたのは、私が手放した輝きを今でも変わらず見つめ続けてる人たちへの嫉妬心だ。

でも、この間今の推しさんを見て気付いたみたいに、ただ好きなだけでも許されるなら。身勝手なファンとして、でもいいなら。

一回くらい、今のあなたを見に行きたいと思うようになったよ。

ずっと目を逸らしてきた輝きと、向き合ってみたいと思うようになったよ。

見つめ続ける勇気がなくて手放した輝きを、ただ遠くから眺めて、ほんの少し浴びるだけならいいかな。きらきら輝く星を見つけておきながら放り出した償いは、きっと出来ないけど。

でもあれから数年経って、やっと"過去"にすることが出来たんだと思う。私の中でデビュー5周年っていう文字が、なんとなくあの頃の自分との折り合いを付けてくれたんだと思う。

私の知らない彼が、たくさんいること。それがもう当たり前で、仕方のないことだって諦められるだけの時間が経ったから。

通り過ぎた季節、見過ごした景色。そんな全部を目に焼き付けることが出来たなら、あの頃の自分に本当の意味で「がんばったよね」って言えるかな。

それでまた、「この人が好きなんだ」なんて素知らぬ顔で言ってもいいかな。

今もまだ、すきだなって思う気持ちは嘘じゃないから。

 

 

 

なーんて、見計らったように今年のツアーがみんな大好き横アリで平日公演なの、どうかと思う。

あと、この記事を読んだ現担当さんやら同グループ担さんに殴られる覚悟は出来てます、本当に申し訳ございませんでした。

それでも、ちゃっかり横アリに行ってたら笑ってやってください。