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加賀百万石の話

THE IDOLM@STER SideM GREETING TOUR 2017 〜BEYOND THE DREAM〜 石川公演に行ってきました。

THE IDOLM@STER SideM GREETING TOUR 2017 〜BEYOND THE DREAM〜

 

前日22時まで仕事をし、当日東京駅7時発の新幹線で金沢へ。
夜は23時前に夜行バスに乗り、翌日朝6時に新宿に到着。
一旦自宅に戻り、着替えてそのまま元気に夜の21時まで働きました。もう無理です。

仕事の都合上連休を取るのが難しいので、基本的に遠征をしても行ったらすぐイベント!終わったら新幹線に飛び乗って直帰!っていうタイプなんだけど、今回は金澤コーヒーも飲めたし、夜にはのど黒のお寿司もいただいたし珍しく遠征らしい遠征だった気がする。

物販もお目当てだったラババンは無事に買えたのでよかったです。
石川公演のはお色がピンク・パープル・ブルーのマーブルでとてもかわいい……実物が写真よりもはるかにかわいくてテンション上がった。ペンラ用バッグに即つけました。かわいい。

そんなこんなで前置きが長くなりましたが、以下グリツアの感想です。



もう散々既出だと思うけど、今回のグリツアはライブパートとトークパートに分かれていて、ライブパートはビヨドリ→挨拶→リーディング→グループ曲→リーディング→ソロ曲メドレー→グループ曲→リーディング→ドアラっていう構成。 


推しさん関連からいくと、♪ Fun!Fun!Festa! はセカライの時と比べて更にきちんと振りが入ってる印象でした。セカライの記憶は未だに欠落してるけど。
FFFは本当に一曲通して飛んで跳ねてってするから体力の消耗が半端なさそう……今回もカエールが一緒でとてもよい。
なんていうか欲目もあるとは思うんだけど、Beitの三人で歌うと一人だけ歌声が太くてガツーン!と音が飛んでくるんだよね、うめはらさんの声。それに毎回ビビる。

それから今回は歌うかなあ、どうかなあと思っていた ♪ Flying Hawk
全体的に少し音が上ずっていて歌いにくそうだったけど、節々で見えた力強い伸びはマジきゅんからの手土産かな。
この曲に関してはお歌の精度(っていう言い方はあまり好きではないけれど)は、セカライのほうが上だったかも。自分でも納得いってなさそうに見えたのは私のフィルターかもしれない。

そしてもうお馴染みの曲となった、 ♪ スマイル・エンゲージ
何度聞いてもこの曲の前にオタクは無力だよね!でも今まででいちばん冷静に聞けたし、初めてちゃんとペンラを振ることができたのでめちゃくちゃ進歩です。
今回スマエンを聞いているときに色々と思うことがあったのだけど、それはまあ別記事で。

個人的にはかのんちゃんのソロ曲がかわいくてかわいくて……

ていうかセカライでも思ったけどもふえんは本当にかわいい。
あと今回で気づいたんだけど、あのキャストのお三方って身長もほぼ変わらないんですね……三人で後ろ向いたときの絵面がかわいい。とてもかわいい。心がぴょんぴょんする。

そうそうこれもセカライでは気づかなかったんだけど、橘志狼役 古畑恵介さん。
彼のことはツキクラ。でも見ていたので前から知ってはいたのだけど、セカライの時に直談判してセンターで踊らせてもらったという ♪ うぇるかむ・はぴきらパーク!の1サビ終わり。
このパートになった瞬間、スッと表情が変わってすごく真面目というか、ストイックな表情になっていて!?ってなりました。
Mマスに出れてうれしい!っていうのをいつでも前面に出してくる印象があるのだけど、なんていうかハングリー精神みたいなものが本当に強いんだろうな。それって板の上に立つ人間にとって、ある意味一番大事なものかもしれない。そういうところが彼の強みなんだろうなあ。

あと今回一番えげつな!!と思ったのは、猫柳キリオ役の山下大輝さん。
この人が器用で多芸なのは知っていたけど、正直ここまでとは思わなかった。

もうすっごいの。日本舞踊のような動きを取り入れた振りにはきちんと撓があるし、扇を使った振りでは扇の面がしゃんと正面を向いてるし。
何よりね、♪ 喝彩!〜花鳥風月〜 のサビ。
「彩!彩!彩!の感動〜♪」のところで右に三歩進んでからジャンプで元の位置に戻る振りがあるんだけど、そこでね、チラッと自分のいた位置を確認してピンポイントでそこに跳んでくるんだよ……

それに気づいた瞬間意味わかんなすぎて鳥肌立った。あの人のポテンシャルやばい。
キリオでしかなかった。やばい。


リーディングは正直鷹城フューチャーしすぎなんじゃないかな……と勝手にヒヤヒヤしてしまったんだけど、Mマスのライブ中はキャストを封印してキャラクターとしての姿で見せてくれるところは良心であり、魅力の1つだなあと思う。

キャラとキャストが一心同体というより二人三脚で在る感じが、私は好きです。
だからこそ、ライブ中に演者の名前で呼ぼうがキャラクターの名前で呼ぼうが荒れないんだろうなあ。

天ヶ瀬 冬馬役の寺島拓篤さんもファスライの時に言っていたけれど、ステージに立っているのは声優という、声で演じる人たちで。
キャラクター本人ではない、でも、私たちファンとキャラクターを繋げてくれる唯一の人でもあるんだよね。

キャラクターとイコールじゃない。でも、ノットイコールでもない。

そのニアリーイコールはきっと、キャラクターのすぐ隣に立つ謂わば兄弟みたいな距離感なのかもしれないなあ。 
 

さて、話をグリツア感想に戻して。
トークパートはそれまでのキャラクターメインの雰囲気とは打って変わって、キャスト陣としてのトークに。

替え歌を作ろうのコーナーでのことが話題になっていますが、あの時キャスト陣がみんな黙って考え込んでフリップに書き込んでて放送事故よろしく沈黙になっちゃいそうだったんだよね。
そんな中可能な限り沈黙にしないようにトークをつなげようとしたり、口元にマイクを置いたままサッと答えを書き込んでいく推しさんの姿は"正解"なんだろうなと思った。私はね。そら考える時間もないよねって。
まあ推しの贔屓目だし、別にあの立ち位置じゃなくてもあの解答だったのかもしれないなあとは思うけど!

ああいう一部分だけを切り取られたものを悪意を持って広めたりするのってなんだかな。ツイートするなってことじゃないです。どちらかというとRTするときの感情の話。まあそれは今はいいや。

 

そして最後はもう一回ビヨドリを歌って〆だったわけなんですけど……

まさか推しの「アイマスですよ」コールが聞けるなんて誰が予想したの??

いや、そこまで気も回ってなかったし他公演のレポも読んでなかったからなんだけど。
ふぁっ?!ってしてしんだ。
一瞬でも推しがアイマスのセンターを張るの最高じゃない……?って複数人にLINEテロをしましたすみませんでした。

いやでも本当になんだろう、すごい……アイマスのセンターを張る推しすごい……
意味わかんない……すごい……あれを見れただけでも本当に行ってよかったです……ありがとう石川……


 

Mマスのリアルイベに行くといつも思うけど、えむますってすごい。(語彙)

なんというか、不思議な引力を持ったコンテンツだなあと思います。
それはオタクにとってはもちろんなんだけど、演者や運営さんにとってもそうなんだろうな、と思わせてくれるくらい、いつもステージはきらきらしてる気がする。

キャラがいて、キャストのパフォーマンスがあって、初めて完成する半リアルコンテンツのような。

個人的に音ゲーもすごく楽しみ。
ここまで書いておいてなんだけど、動く伊勢谷四季を見たら本格的に四季Pになる気がしています。

とりあえずセカライの円盤予約しよう~~

 

後悔した話

去る、2017年2月12日。THE IDOLM@STER SideM 2nd STAGE ~ORIGIN@L STARS~ Brilliant sideに行ってきました。

ライビュ参加組や現地参加組と話したり、色んなレポを読んだりして推しさんに関する記憶の蘇生を図ったんだけど、一向に回復の兆しが見られないのでもう諦めて記事を書こうと思います。記憶は完全に欠落した。

ちなみに推しさんに一切触れていない、語彙を失くしたオタクのセカライ感想はこちら。

x1026.hatenablog.com

ていうか、いつも思うけどなんで推しに関する記憶ってこんなにも簡単に欠落するの?ポンコツか?いや大概ポンコツなんですけど。

どのセカライ記事読んでも「どの角度から見ても王子」「コマネチ」「たかぴ泣かせた」「コマネチ」しか出てこないし、なんなら八代拓と小林咲の話題で持ち切りだし・・・そうだよねわかる!!

でもきっといま考えていることとか、感じたことは今この瞬間だけのものなので、とりあえず備忘録。

 

私の中でセカライ前に唯一確信のあったことは、
セカライに行けばオタクをサボっていた半年を後悔するということだけでした。

私は、うめはらさんの声が好きで、演技がすきです。

それはこの半年間も変わらなかった事実で、自分自身にキャラクターを降ろすことはないけれど、ほんのすこしキャラクターとの共通項を滲ませるところが好きだと思う。
弦楽器のような音を響かせて歌う声が好きだし、ダンスは苦手だと零しながらも、ステージでは凛としている気高さみたいなものが好きです。

鷹城恭二という人間と、彼は少しだけ似てるなってたまに思う。
何食わぬ顔で佇む花のような厳かさ、そこに秘められた静かな熱量が赤く透ける瞬間。
そういう、性格とか外見とかっていう分かりやすいアイコンじゃなくて、なんというか形容しがたい、ステージ上での存在感が似てる気がする。

昨年12月2日にリリースされた、THE IDOLM@STER SideM ORIGIN@L PIECES #02
そこに収録されている、鷹城恭二初めてのソロ曲である ♪ Flying Hawk を初めて盤面で聞いたときも同じことを思ったけど、うめはらさんが歌ってきた今までの楽曲の中でも、少しキーが高いことが意外でした。

Flying Hawk

Flying Hawk

一瞬、この曲を生で歌えるのかな、と思った。
でもその次の瞬間に、いや、あの人は歌うんだろうなとも思ったんだよね。

さっき上げた私の彼を好きだと思うところは、割と美化した見解だけを拾い上げたものであって、相手も人間だし、正直それはどうなの、と思ってしまうことがない訳じゃない。でもまぁそんなのは消費者がとやかく言うものでもないから、わざわざ特筆することでもないと思ってる。

ただそうやって、あの人は歌うんだろうなと思えるだけのパフォーマンスを見せてもらってきたと思うし、オタク特有の身勝手な信頼もしてる。
そんな身勝手な信頼みたいなものこそが、きっと私がオタクをしている理由だし、半年間サボり続けても上がらない理由の一つな気もした。

 

で。実際にセカライに行って見て、結論から言えばやっぱり後悔した

演者がステージにぶつけたであろう熱量とか、そこまで積み重ねて来たものから発せられるものを全く同じ温度で受け取ることは、オタクには出来ない。
けれど板の上のものは結果が全てとはいえ、それまでの仕事や日々の積み重ねから生まれるものだと思うから、私がサボっていた間もきちんと彼を追い続けてきた人たちと私が受け取る熱は、同じものを同じ瞬間に見ていたとしても全く違うものだと思う。
自分が費やした時間だけが自分に答えてくれるし、出来るだけ近い温度で物事を受け取るためには、そういう時間が何よりも雄弁だ。

だから本当に薄っぺらい感想しか出て来なくて申し訳なさがすごい。

                                                                  ★

まず一曲目の ♪ Beyond The Dream で新衣装で出て来た推しさんを見たとき、本当に久しぶりに「あ、王子様だ・・・?」と思った。
別に彼に王子像を見ている訳ではないし、世界で一番イケメンだと思っている訳でもない。それでもあの瞬間、確かに王子様だなあと思った。ていうかBeit全員王子様だったよね。頭の悪い感想。

二曲目でいきなりぶちこまれた ♪ スマイル・エンゲージ では、ファスライの時よりも振りに余裕が出て、背筋が伸びていることに目を惹かれました。
2サビ後のCメロの「きっと…きっとどこまでも」のロングトーンでは、思わず一回座り込んだりもした。(ただ後の ♪Fun!Fun!Festa! の幕張ーーーー!!でさっきより伸びてるじゃん!?とはなった。喉開いたんだね)
まあ無力なオタクはイントロが流れてモニターにお城が映った瞬間もはやパニックだったし、嘘でしょ嘘でしょ嘘でしょってひたすら言ってたし、ペンラのボタンが見つけられないしで散々だった。的確に殺された。

ソロメドレーでの♪ Flying Hawk は、出だしの歌詞が飛んで笑っていたのを珍しいなと思った。私の覚えている限りでは、歌詞を間違えても振りが少し飛んでも何食わぬ顔をしていることの方が多かったから。
でもやっぱりファルセットを使うでも無理に声を張り上げるでもなく、グッと声を張って歌っていたから、本当にすごい人だなあって。

エウレカダイアリー では、今回はリハに参加したみたいな写真もツイートも一切上がってこなかったのに、こんな振り入れいつしたんだろうと思った。
ファスライ後の座談会で話していたみたいにまた家で一人練習したのかな、って考えたりもしたし、本人も最後の挨拶で話していた通り、Beitの他の二人のサポートがあってこそなんだろうなとも思った。
あと当日ライビュ入ってた先輩とのLINEで私が言ってたんだけど、「届いてるかい?」が個人的にやばかったらしい。記憶にない。

♪ Fun!Fun!Festa! は後半ゼロ位置だったけど、もはや記憶が本当にない。
コマネチした瞬間だけ全世界の鷹城Pに大丈夫!?これ大丈夫ですか!?って100回くらい事務所OK通るかを気にしたくらい。あと幕張ーーーー!の肺活量。カエールかわいい。

♪ 想いはETERNITY は最後にこの曲だけが残されている事実に絶望してたし、演出がずる過ぎてめっちゃ泣いた。推しさんのことほぼ見てなかった。限界メーター振り切ってたんだと思う。

MCで自分のカメラアピールの話を振られたときに、「あ、ちゃんと映ってた?よかった」ってイジられる前に流すところとか、その割に「ありがとーーーーーーーう↑」ってやっちゃうとことかは、なんていうか揺るぎなくうめはらさんそのものだったな。
最後の挨拶でたかぴが泣いちゃってからずっとケラケラ笑ってたときには、ちょっと男子ぃ!たかこちゃん泣いちゃったじゃん!謝んなさいよ!!みたいなマインドだったけど。

                                                                 ★

始まってから終わるまでほぼほぼ泣いてはいたけれど(推しのターンになると地蔵キメるのガチ恋みが強いからやめたい)、ファスライの時よりも冷静な自分がいることにも気付いてた。
もっとちゃんと追いかけていれば、もっときちんと正しい温度で受け取れたのかなあ。
ただただ、今までで一番踊れてるなあ……ってぼんやりしたし、本当に歌うまくなったなあと思ったし、何よりも、まだしばらくこの人のオタクなんだろうなあって、漠然と思った。

でもなんていうか、セカライ前日にソロコーナーがあるって聞いてから不整脈を催し、布団に入ってからも脚の指先から血の気が引いていた時点でそんなのはお察しだったんだけど。

本当にクソオタクだなと思いながら、GREETING TOURの石川もとりあえず申し込みました。
なんとなく、推しさんもsideMっていうコンテンツも、オタノシミはこれからなんだろうなあと思うので。

 

何かを好きでいるときの熱量の色は、どんどん変化していくと私は思っていて。

好きになったばかりの淡い期待の滲む色が黄色、好きが強くなって一番の熱を注げる時の色が分かりやすく赤なら、たぶん今の私の色はBeitのユニットカラーみたいな青なんだと思う。

無理にそれを赤くしようとしても疲れちゃうだけだから、とりあえず後悔する瞬間を少なくするために、ちょっとずつ色々消化できたらいいなあ。

 

 

声豚だってキャラクターに恋をする話

最近、よく耳にする言葉がある。


「声優=キャラ」


端的に言えば

"キャラクターとそのキャラクターを演じている声優を同一視していること"

あるいは、

”特定の声優が演じているからという理由だけでキャラクターを好きになること”

である。(たぶん)

この言葉は大抵キャラオタさんのtwitterのツイフィールなんかに書かれていて、「声優=キャラ、歴=愛、グッズ量=愛という考えの方お断り」なんていうのが常套句になっていたりする。

こういう決まり文句を見る度に、好きでいた期間、いわゆる歴は間違いなく愛なんじゃないのかな、と個人的には思ったりするけれど、それはまあ今回置いておこう。

なんでいきなりこんな話題を引っ張り出してきたのかと言えば、キャラオタでも声豚でもある身の上、どちらの主張も分かりはするけれど、まあちょっと声豚の話も聞いてくださいよ、と。

だってこういうのって同じ考えの人達で集まってぎゃーすか言っても仕方ないじゃない。かと言って考えの違う人間同士で言い争っても仕方ないんですけど。こっちにもこっちの事情というか、性質と言いますか、別に何も考えずにオタクやってるんじゃないんだよなあ、と思う訳です。


そう、言うなれば こっちも遊びでオタクやってない。


正直私もキャラオタだけやってた頃は、特定の声優さんが声を当てているキャラクターを須らく推している人を見る度に?と思っていたのでお互い様なんですけど。

でも声豚になった今なら分かることもあるなあ、と思うので戒めのためにも書いておこうかなと思った次第です。

あ、先に断っておくと私は議論がしたくてこの記事を書いた訳ではないので、感情的な文章と主張が多分に含まれます。予めご了承くださいね。

あとここでこんな話を書いたところで、イケメン声優のオタクがなんか自分のこと正当化してるわ~程度にしか取られないんだろうなと思うんだけど、あえてここで供養させてください。

 

さて。

まず、キャラクターとキャラクターを演じている声優さんの同一視。

これって相当器用じゃないとできないと思うんですけど私だけなんでしょうか。まあ作品によってはできないこともないとは思うけれど、それはある種、制作側の意図みたいな部分もあるのではないかなあとか思ったりするわけです。

声優さんを追ったことのある人であれば一度は経験したことがあると思うんですよね。「あれ?これって当て書き*1じゃない?」みたいなあの感覚。

実際、オリジナルアニメやオリジナルドラマCDなんかだとよくある現象な気がしているんですけどそんなことってないですか。お話が進むにつれてキャラクターが演者に寄ってきたり、キャラクターの紹介文になーんか既視感があったり。

そういうキャラクターに関しては程度同一視というか、演者を重ねて見てしまっても仕方ないのかなあと思うんですけどダメですかね。


あとよく言われているのが、アイドル系作品のライブで演者の名前を呼ぶのはNG、というもの。
これはちょっと個人的に不可解。

だってその舞台に立ってるのは演者ですよ・・・?

キャラオタさんには演者がキャラに見えているの?見えているのであれば、それは演者さんが表現豊かな証拠だから良いことだなと思うんですけど。そこで演者の名前を呼ぶ=キャラと声優を同一視してる!っていうのはあまりにも短絡的というか、横暴じゃあなかろうか。

じゃあキャラの名前を呼んじゃいけないのか、と言われればそんなことはなくて。どっちでもいいじゃん・・・!?ってことですよ。

公演中声優さんの名前を呼ばれて不愉快でした!っていうのも、キャラクターの名前を叫ばれて不愉快でした!っていうのもおばちゃんにはよく分からんよ・・・。後者はあまり見たことがないけども。

不愉快でしたと言われてもそこにいるのは・・・演者じゃないか・・・。まあ私は推しの名前とか叫ばないタイプの人間なんですけど。

別に同一視している訳ではなくて、その場にあるものを事実として受け止めているだけだと思うんですけどね。

 

そしてもう一つの、特定の声優さんが演じているから、という理由だけでキャラクターを好きになるということ。

これはね、本当に誤解だなあと思うんですよね。

確かに推しの声って絶対引力だし、なんだかんだそのタイトルの推しキャラって推しが声を当てているキャラクターになってしまったりするんだけど(ややこしい)、そんな理由だけでキャラオタ紛いなことなんて出来ないんですよ。

だって、その人が演じているキャラクターはそのキャラクターだけじゃないから。

バカみたいに特定のキャラクターのグッズを買ったりするのなんて、中の人が好きだっていう理由だけじゃ出来ないです、私は。

もちろん推しが声を当てているという理由は大きいし、前提みたいになってしまうところはあるけれど、声を大にしてこのキャラクターが好きです!って主張するのは、みんなそれ相応の理由があるからだと思うんです。その理由はそのキャラクターの声のトーンが好きだとか、もともと好きなタイプのキャラクターだとか、人それぞれだけど。

推しさんが出てるという理由で作品に触れて、その作品を好きになって、そのキャラクターの性格や在り方に惹かれて。

それでも、その"キャラクター"を好きなんだって言っちゃいけないんでしょうか。

 

 

私は、誰かの"好き"の形を否定する権利なんて、誰も1mmだって持っていないと思ってます。

分かるんですよ、中の人が好きだからこのキャラクターが好きなんでしょ?って思う気持ちも。私もそう思っていた時期があったから。

現に、声優さんだけで好きなキャラクター選んでない?と思うような方も稀にいます。

この声優さんが声を当てていればどんなキャラでも推す!グッズを集める!っていうのも間違っているとは思いません。だってやっぱり人気商売だから。それをキャラクターだけを好きな人が見た時にもやもやする気持ちもわかる。

でも、声優ファンである人間の全員が全員そうじゃないということを、ちょこっとでも頭の片隅に置いてもらえないかなって思うんです。

好きなキャラの声優さんと推している声優さんが一致している人の"好き"には熱量がない、なんて勝手な憶測で言われたくない。

それが率直な私の意見です。

 

しかもね、自分がそのキャラクターをキャラクターとして純粋に好きなら、その気持ちに自信を持ったらいいじゃない。申し訳ないけど、他人の考えを攻撃しないと自分の好きの形を正当化出来ないのかな、とすら思う。

というか、ああ、声が好きだからそのキャラが好きなのね。って流したらいいのになあと思うんです。何故わざわざ攻撃しようとするのか。そんなことに貴重な140字を割くくらいなら、その140字で如何に自分がそのキャラを好きなのかを語ってほしい。

声豚のくせに!私の方がこのキャラクターのこと好きなんだから!と言われても、正直ただ中の人を好きだという理由だけで推しはこのキャラかな~なんて言っている程度の声豚は、キャラオタさんと張り合う気もないし、アウトオブ眼中ですよ。何故なら土俵も違うし見方だって違うのに、競い合う必要なんてないじゃない?

あと自分が何をされた訳でもないのに声豚はこうだから・・・とか言っているのを見かけると、申し訳ないけれど周りの人間が声豚しねみたいに言っているのに同調して、安心感を得たいだけなのかなあと思ってしまう。

なんかもうみんな挙って声豚しね声豚うざいってさあ・・・声豚に親でも殺されたの?彼氏寝取られたの?一回落ち着こう?声豚だって人間だよ!


まあそれは置いておいて、キャラオタが偉いみたいな風潮ってどうなんですかね。別に悪いことだと言っているわけではないんですけれども。なんかヒロイン好きな乙女ゲーマーが正しい!偉い!っていう風潮で夢厨が迫害されるのと同じ傾向。

声優=キャラの方お断り!私は一度もそのキャラと声優さんを同一視したことはありません!なんて言うけれど、声優さんに向かってキャラの名前を叫ぶのだって同一視の一種じゃないのか。

中の人目当ての人はイベントに来ないでほしい~って言われることもあるけれど、節子、そのイベントに出演するのはキャラクターちゃう、中の人や。


漫画とかで元々のキャラクター像がしっかりしていて、その頃からそのキャラクターを好きだった人が、アニメやらドラマCDで声が付いたときに声優さんから流れてきたファンに対して不快感を示すのは分かる。

けれど、企画発表時から声が付いているキャラクターにその言い分は適用されないと思うんですけどそこのところどうですか。

あらゆるコンテンツがに溢れ返っている昨今、企画発表当時から推している古参なんて大概声豚だぞ!!そうじゃない人もいっぱいいるけど!


あとね、声豚を嫌うのは勝手だと思うし別にいいけれど、それに乗じて演者の誹謗中傷を堂々と公共の電波に乗せるのは良識的に考えてどうなのかなあと思います。そういうことは鍵アカでやりましょうね。

あと余談なんですけど、声豚っていう表現は声豚自身が使う分にはそうだね~!と思うけど、それ以外の方が使われているのを見るとああなんてはしたない・・・みたいな気持ちになります。蔑称だもんね。

 

まあ結局何が言いたいかっていうと、中の人きっかけで作品に触れて、言うほどキャラにドはまりしていた訳じゃなかったのに、気付いたら推しよりもそのキャラの方が好きになっていて、結果的にイベントで推しと解釈違いを起こして錯乱した可哀想な声豚兼キャラオタだっているんだから優しくしてくださいってことです。

声豚だってキャラクターを好きになるんですよ、本当に。

*1:あて-がき【当て書(き)】 演劇や映画などで、その役を演じる俳優をあらかじめ決めておいてから脚本を書くこと。